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手軽に高音質でライブ配信する方法

スマートフォンやタブレットを使うと、配信が簡単に行える半面、デバイス内蔵のマイクだと音質が十分ではない場合があります。
今回は、スマートフォンやタブレットで高音質な配信をする方法をご紹介します。

「マイクの種類」と「マイクの位置」が重要

集音において音質に影響を及ぼす要素はたくさんありますが、特に重要なのは「マイクの種類」と「マイクの位置」です。

この点について、詳しくは下記コラムもご参考にしてください
音楽レコーディング講座第四回:マイクについて

スマートフォンやタブレットでの配信は、デバイス一台で集音、撮影、配信のすべてが可能で大変便利です。
しかしデバイスのみで行うと、「マイクの種類」はデバイスのマイク、「マイクの位置」はカメラ(デバイス)の位置に固定されてしまいます。
なので、デバイスのマイクを使わず、「マイクの種類」と「マイクの位置」を自由に変えられた方が、高音質で集音できます。

ミキサー型オーディオインターフェースでマイクを自由に使う

オーディオインターフェースとは、主にコンピューターで楽器の録音などをするときに使用する機器ですが、スマートフォンなどのデバイスに接続するとデバイスはオーディオインターフェースを外部マイクとして認識します(※すべての機器の相性について保証するものではありません)。
よって、オーディオインターフェースとマイクプリアンプ、マイクを用意すれば、マイクで集音した音をデバイスに流し込むことができます。

オーディオインターフェースとマイクプリは、単体の高級機から複合型まで様々な種類がありますが、配信するにあたっておすすめは「ミキサー型オーディオインターフェース」です。



ミキサー型オーディオインターフェースは、マイクプリとインターフェース機能に加えて、ミキサーとしてエフェクトなどの音づくり機能を備えているため、音楽配信の場合にも一台で完結できます。
ミキサー型オーディオインターフェースは「配信用ミキサー」「ウェブキャスティングミキサー」「USB端子付きミキサー」として各社から販売されていますのでチェックしてください。
ミキサー型オーディオインターフェースのUSB出力は多くの場合USB-B 2.0ですので、LightningやUSB-Cへの変換ケーブルを用意してデバイスに接続します。

あとは好みのマイクをミキサーに接続し、ミキサーでミックスすると、メインミックスがデバイスに送られ、その音で放送できます。
ルーティングは下記のようになります。

【マイク】 →(マイクケーブル)→ 【ミキサー型オーディオインターフェース】 →(USBケーブル)→ 【デバイス】 →(ツイキャス等)→ 【配信】

ツイキャスで比較

MACKIEの「ProFX8v2」というミキサー型オーディオインターフェースを使用して、3パターンの音質比較配信をいたしました。

MACKIE /ProFX8v2

配信用ミキサーは多数ありますが、私たちがProFX8v2を選定した理由を念のため載せておきます
・ファンタム電源が常時通電ではないため機器の保護に有利
・チャンネルEQ、マスターEQ、エフェクトが搭載されており、音作りに幅がある
・マイク入力が4ch、AUXが1chあり、簡単なアコースティックライブ程度なら対応可能
※ただし、このミキサーはASIOに対応していないため、遅延にシビアな用途(NETDUETTO等)には向きません。

集音パターンは下記3パターンです
・スマートフォンのみ
・ProFX8v2+SM58(ダイナミックマイク)
・ProFX8v2+C414XLII(コンデンサーマイク)

スマートフォンのみ

ProFX8v2+SM58(ダイナミックマイク)

ProFX8v2+C414XLII(コンデンサーマイク)

今回は撥弦楽器のみの演奏ですが、ボーカルやドラムなどはオンマイク集音の明瞭度が重要なため、この方法はより効果的かと思います。