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音楽レコーディング講座第七回: スタジオレコーディングの流れ

スタジオレコーディングにおいては、エンジニア(プロの場合はディレクターやプロデューサーといった方々)がある程度の段取りを組んでくれます。
ですので、演奏者は演奏さえしっかりしていれば問題なく作業が進みます。
しかし、レコーディングの方法にこだわりたい場合や、時間(費用)の短縮を考えたい場合などに、エンジニアと相談する必要が発生します。
また、レコーディングという作業の段取りを演奏者が知っておくと、当日の流れが円滑になります。
ここでは、レコーディング作業の流れや方法についてご説明します。

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1.一発録音とマルチ録音

複数のパートをレコーディングする場合、一発録音とマルチ録音という2つの方法があります。

一発録音:複数のパートを同時に録音する方法。

マルチ録音:一つ一つのパートを、別々に録音する方法

一発録音

メリット:
●同時に複数のパートが録音できるので、録音時間が短縮できる
●いつもの合奏と同じような感覚で演奏できるので。ノリが生まれやすい
●必ずしもBPMを定める必要がなく、クリック無しでも録音可能

デメリット:
●たくさんのトラックを同時に録音するため、それだけの機材およびシステムリソースが必要
●録音ブースがひとつしかない場合は、同じ部屋で様々な楽器の音が鳴るので、マイクのかぶりが発生しやすい

マルチ録音

メリット:
●録音ブースが一つでも各音のセパレートを保って録音できる
●1人の人がいくつも音を重ねることが出来る
●プレイバック確認も一つ一つ行い、編集も1 トラックずつになるので、緻密に作り込んだ結果となる場合が多い
●機材が少なくて済む

デメリット:
●一つずつ分けて録音するため、時間がかかる
●リズム隊をマルチで録音すると、ノリがずれやすい
●最初のトラックを録音するにあたり、クリックなしでは難しいことが多いので、良くも悪くもクリックベースのリズムとなる

2.リズム隊について

歌ものバンドの場合、レコーディングの流れは下記の形になることが多い
1:クリック作成
2:リズム隊(ドラム、ベース、ギター等)を一発レコーディング
3:ギターソロを別トラックに重ねて録る
4:キーボードを別トラックに重ねて録る
5:ボーカルを別トラックに重ねて録る
6:コーラスを別トラックに重ねて録る

一般的にリズム隊は一発録音したほうがノリが出てよいと言われており、また時間短縮のためにも、リズム隊を一発録音することは多いです。
録音におけるリズム隊は、下記のように呼ばれる事があります。

●スリーリズム
ドラム、ベース、ギター(またはキーボード)のこと
●フォーリズム
ドラム、ベース、ギター、キーボードのこと
●ファイブリズム
ドラム、ベース、ギター、キーボード、パーカッションのこと
例)スリーリズムを一発録音する
●ベーシック
上記リズム隊のこと

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