録音成果物の国際的な識別コードであり、日本では日本レコード協会が管理しています。
ISRCは主に音源のデジタル販売等、商業利用時に利用されます。
ISRCとは
日本レコード協会が管理しているので、詳しくお知りになりたい方は日本レコード協会のウェブサイトをご覧になることをお勧めします。
ISRCは録音成果物一つにつき一つ付与される、英数字12桁のコードです。
国際的に定められたルールの上で運用されており、基本原則などがあります。
注目すべき点は、録音成果物に対して付与されるコードである、という点です。
例えば、ある曲のオリジナル録音バージョンがあったとして、同じ曲を再録音したバージョン、録音素材はオリジナルと同じだが編集によって音楽的アレンジがなされたリミックスバージョン、という3つの音源は、別のISRCを付与されなければならないということになります。
ISRCの取得
ISRCは日本レコード協会に申請することによって取得できます。
年会費で年間最大99999個のISRCを取得できるUプランと、1レコーディングにつき324円で取得できるJプランがありますが、Uプランはレコード会社等の事業者向けなので、ほとんどの場合Jプランになると思います。
FAX、住民票や印鑑証明等の書類の郵送などが必要で、手続きには1~2週間ほどかかります。
今時FAXなんて持ってないという方はコンビニなどを利用するとよいかもしれません。
マスターデータへのISRC入力
マスタリングソフトでマスタリング時にISRCを入力します。
そのようにして作成されたマスターのDDPもしくはCD-Rをプレスすると、納品されるCDにもISRCを含めることができます。
CD内のISRCを確認するには、MACのターミナルというアプリで"drutil subchannel"というコマンドを入力すると調べることができます。
ISRCのメリット
配信販売
ISRCはiTunes等で音源を配信販売する場合に必要です。
その他、二次使用料の分配などにも利用されており、商用目的の音源はISRCを取得したほうが良いでしょう。
しかし近年では、小規模な制作者向けのサービスとして、CDをプレスしてしまった後からでもISRCの取得から配信販売までを引き受けてくれるアグリゲーターも存在します。
CD Baby JAPAN
MONSTAR.FM
実際は、ISRCがないままマスタリング~プレスをしたからといって、配信販売ができなくなるわけではありません。
CDDB
CDDBにはISRCの保存領域があり、楽曲情報の検索に使用されているのではないかと言われています。
ISRCがなくてもCDDBの参照は可能ですので、こちらもISRCが必須というわけではありませんが、あったほうが良いといえる状況になってきています。